Our Bloodの基準

**初の単行本「超競馬考」発売中!**

参考記事:【キャロット募集2019-備忘録】【社台グループの構成】

先週は出資馬モントライゼが小倉2歳S2着と悔しい思いをした一方で、土曜日にコンダクトレスファーストフォリオが共に2勝Cを突破。一口馬主として初の1日2勝でした。2頭とも「頭打ちかなあ…」と思わせる時期を経てからの準OP入りですから、本当に嬉しく思います。かたや1200万の雑草、かたや7000万の超良血。この2頭が同じ日に揃って準OP入りを決めるというのは感慨深いものがあります。

さて、この勝利が2頭にとって(僕にとって?)大きな意味をもつ理由が他にもあります。
それがキャロットクラブの大きなカラーとなっている「Our Blood」(通称アワブラ)。キャロットは母馬出資者優先制度を採用している珍しいクラブで、これは僕がキャロットを好きである大きな理由の一つです。自分が出資した馬の仔に出資できる…一口馬主の醍醐味ではないでしょうか。

母に出資していた者に半分もの優先口を用意するというものであり、これは好きな馬がとりづらいと言われるキャロットにおいても無双状態の優先出資制度です。たとえばシーザリオを持っていればエピファネイア兄弟はほぼ獲れるでしょうし、ラドラーダを持っていればレイデオロ兄弟はほぼ獲れます。あまりに有利すぎるため優先口数を制限するのではないかという風の噂もありましたが、アワブラを謳うキャロットにおいてその改革は猛反発を招くでしょう。

アワブラに名を連ねるための条件は何でしょうか?クラブから明確な条件提示はありませんが傾向は存在します。

今年の母馬出資者優先制度対象馬は上記44頭であり全体の半数近くの馬がアワブラとなっています。しかし当然ながらアワブラは蓄積していくため、クラブ出身牝馬が全てアワブラとなって帰ってくるわけではありません。活躍できなかった牝馬は売りに出されることも多いですし、たとえ繁殖牝馬としてノーザン下に残ったとしてもキャロットで募集されるとは限りません。ただキャロットの勝負服で活躍した馬の仔はアワブラとなって帰ってくる可能性が高いです。今年で言えばハープスター、シンハライト、ルージュバック、ディアデラノビア、ブルーメンブラット、バウンスシャッセなどの重賞ホースが該当します。

僕が出資していたシャルールは重賞を勝ってはいませんが2着が2回ありました。ただ、ノーザンではなく社台Fで繁殖入りしたためアワブラ入りできないのではないかと言われていましたが、無事に初仔がアワブラ入りしています。基本的にオープンクラスで走っていれば十分にチャンスはあるでしょう。

前述の44頭における現役時代の戦績を振り返ってみます。
G1馬が3頭、それ以外に重賞馬が6頭。残りの35頭の内訳は4勝馬が8頭、3勝馬が12頭、2勝馬が5頭、1勝馬が4頭、未勝利馬が5頭、地方7勝馬が1頭です。

ちなみに未勝利馬5頭にはトールポピーの仔、シーザリオの仔、ハープスターの半妹が含まれ、1勝馬4頭にはフィフスペトル全妹、オークス2着ピュアブリーゼ、フローラS3着アウェイクが含まれます。2勝馬5頭についても、桜花賞2着オークス3着クルミナルと小倉2歳S2着レオパルディナが含まれます。

以上を読み解けば、基本的に2勝以下では重賞好走馬かクラブゆかりの良血馬でなければアワブラ入り困難と言えるでしょう。もちろんゼロではありませんが、極めて狭き門です。逆に3勝以上では重賞好走歴が無くとも多数アワブラ入りしており、ここが出資馬の仔が将来的にキャロットで募集される必要最低限のラインとも言えるでしょう。そういう意味で3勝目をあげたコンダクトレスとファーストフォリオは大きな一線を超えたと感じています。

参考記事:【キャロット募集2019-備忘録】【社台グループの構成】


最新情報をチェックしよう!

一口馬主の最新記事8件

>無料メルマガ「青の京大競馬」

無料メルマガ「青の京大競馬」

医学生時代から配信を続けている無料メールマガジン。
重賞の狙い馬をシンプルに配信していきます。
【NEW!】2018年も年間プラス回収率を達成し、単行本発刊決定しました!

CTR IMG