地方馬主になってみた

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参考記事:【地方馬主の扉】【地方馬主の条件】

【地方馬主の扉】で書いた通り、2019年に地方馬主資格を取得しました。その後、共有馬主として2頭の地方所属馬を持つことになりました。

社台グループオーナーズのブラックアテナ2018(イヴァルディ)とハッピーオーナーズクラブのテーマソング2018(ポップディーヴァ)です。両馬とも昨年にデビューを迎え、2歳の1年間を終えましたので「で、どのくらいお金がかかったのか…?」明細を記しておきます。これから地方馬主資格を取得される方や共有馬主に興味のある方の参考になれば幸いです。

早速ですが、イヴァルディとポップディーヴァの昨年1年間の出納です。先に言っておきますが、もちろん競走能力は同一ではありませんので単純比較はできません。

競走馬代金を支払った後に、預託料等の経費を毎月支払っていきます。
どちらもマイナスではありますが、イヴァルディは▲246411円ポップディーヴァは▲10940円と額に大きな差が出ましたね。そもそも支払額の合計(表のピンク部分)に年間10万円ほどの差が生じていますが、これは外厩の施設利用料の差が大きいでしょう。社台系の外厩は最新の設備、蓄積したノウハウがあるゆえの料金になります。一方の【ハッピーオーナーズクラブ】は経営指針にも明記されている通り、状況に見合った様々な設備を積極的に利用しています。コスパ重視の外厩利用で支払額の低減に努めているということです。また、イヴァルディの1戦に対してポップディーヴァは9戦と出走回数に大きな差が生じ、その影響も大きいと言えます(出走するだけで出走手当が入ってきます)。

確かにイヴァルディは馬体が緩く晩成コメントが出ていましたが、7月にデビューしたのに年内休養になるのはモヤモヤした気持ちもありました。

一方の【ポップディーヴァ】は門別→盛岡→水沢→船橋、そして現在は佐賀、と主戦場を変えながら転戦を続けてくれています。デビュー勝ちしたものの、その後の戦績は決して威張れたものではありません。しかしその馬が出走できる条件を模索し転戦を続けるマネジメントは称賛に値すると思います。実際に1年で▲10940円の持ち出しに抑えられているのはお見事でしょう。

確かに馬主は夢を買うのですが「採算」という視点がなければ絶対に長続きはしません。そういう意味でハッピーオーナーズクラブのマネジメントは素晴らしいと感じた1年でした。試しに地方共有馬主をやってみたいという方には個人的にオススメのクラブです。

もちろん【社台グループオーナーズ】のイヴァルディだってこれからの馬です。喉が悪いということで先日手術にふみきりました。未勝利馬にも関わらず引退せずに手術を選んだということは、能力自体は買われているということだと思います。何とか白星を上げたいですね。社台系は良血揃いですし、グループオーナーズでの出資金額はサンデーや社台の一口馬主の実績としてもカウントされます。それは大きな魅力の一つになるはずです。

また最近気になっているのが【トラヴァーズサラブレッドクラブ】。海外で買い付けた馬をマル外として持ち込んで地方競馬で走らせるというコンセプトのクラブ。これは非常に面白い試みだと思います。現2歳世代が初年度募集ということで注目しています。

なお出資は個人の判断でお願いします。念のため。


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