単行本「超競馬考」の大前提

単行本「超競馬考」の発売から半月が経ち、Twitterのフォロワー数が増えたり無料メルマガの購読数が増えたりと、間接的な部分でも出版の影響を実感しています。

目に見える直接的な形で僕に届く意見や批評についても様々なものがあります。Twitterでも質問箱を設置していますので、匿名でどんどん質問をお寄せください。

さて、今日は様々な意見を踏まえて単行本「超競馬考」について強調しておきたいことを書き記しておきます。僕としても騙して売るようなことをしているつもりはありませんので、購入を検討されている方は特に良く読んでいただければと思います。

★「超競馬考」は【コチラ】

*競馬王本誌に初登場した際に提唱した「WinningFIVE」の詳説本ではありません

「WinningFIVE」の核は「5人気以内から本命馬を選ぶ(=全てのレースを5頭立てと考える)」というものでした。今回の「超競馬考」出版にあたり、この選び方の具体的な手順を詳説して欲しかったという意見を複数いただいています。しかし僕は現在この買い方をしておらず、本命馬に人気薄を抜擢することもあります。つまりWinningFIVEの具体的な手法を解説することは今後もありません。さらに言えば3連系の馬券も2019年現在ではほとんど扱っていません(将来的に扱う可能性はあると思います)。
しかし、ではWinningFIVEに否定的なのかと訊かれるとそういうわけでもありません。WinningFIVEは「かなりのレースで5人気以内の馬が連対するのだから、本命馬選びはその5頭だけ検討すれば良い」というアプローチでしたが、これは裏を返せば5人気以内の馬が連対しないレースを初めから捨てているということです。
これは現在の「外れても何の後悔も必要ないレースは確実に存在する」という考えにつながっています。大多数の人が、購入レースすべてを当てにいこうとする一方で、僕は購入レースすべてを当てにいくことを初めから放棄し、その代わりに予想プロセスの簡略化という恩恵を得ているということになります(馬の戦績を見ずに、オッズだけで機械的に絞り込む余地を設けることで予想時間の大幅な短縮につながります)。僕は、限られた時間内でやりくりする上で、その恩恵が大きいと思っているからそうしているわけで、ここに正解不正解は無いと思います。「時間をかけてもいいから購入レースすべてを当てにいきたいんだ」という人には受け入れがたい姿勢だと思いますし、そういう人は受け入れる必要もないと思います。どこに重きを置くかという価値観によって予想アプローチが異なるのは当然です。「超競馬考」に同意しかねる人が間違っているとは全く思いません。

*本命馬、相手馬の具体的な選定手法に主眼を置いていない本です

実戦例も収録していますが、主眼はそこではありません。
「超競馬考」の主眼は「競馬というギャンブルに対する基本姿勢や馬券の組み方」に置いてあります。それがゆえに抽象的だという印象を抱かれても仕方がないと思っています。

ではなぜそのような抽象的とも思える部分に主眼を置いたのか。
それは大多数の人が「本命馬を選ぶことに躍起になって的中時の回収率を軽んじている」と僕は考えているからです。例えば、トリガミが見え見えの買い目を「保険だから…」と馬券に組み込む人は、的中時の回収率を最大化できていません。
せっかく馬選びに素晴らしいセンスをのぞかせているのに、なんでその馬券の買い方になるのかな…と思わせる人が世の中にはたくさんいます。そこを改善するだけで、回収率は上がります。本命馬選びにどんな手法を使っていたとしても、です。

*馬券術として完結している本ではありません

「あんたの考えや言いたいことはわかった。しかしそうは言っても実際に本命馬や相手馬を選んでいるわけだから、その具体的な手法を書いてくれよ」。このような意見は当然あると思います。
しかし正直に言いますが、僕は言葉で系統立てて説明できるような本命馬選定理論を持ち合わせていません。センスはある方だと思っていますが、数学の公式のような、こうだからこう!とクリアカットに使える予想理論をもっていないのです。
その裏には「競馬ってめちゃくちゃ運じゃないか」という思いが当然あります。2019年の安田記念で、アーモンドアイを切り、アエロリットを本命に据えて馬連を的中しましたが、ロジクライが真っ直ぐ走っていればどうなったのでしょう?この的中は「超競馬考」でも実戦例として得意気に解説していますが、心の奥底では僕は冷静に「的中も運、不的中も運」だと考えています。不的中の不利は騒ぐのに、的中の陰に隠れた細かな不利はサラリと流すような都合の良い考えは、そもそも競馬に臨む姿勢として破綻していますよね。
そして予想理論が定まっていないからこそ、それ以外の部分の基礎固めをする必要があると思うのです。そこに主眼を置いて、競馬に臨む基本姿勢を解説したのが「超競馬考」です。

根幹となる予想理論はラスボスです。そこをクリアすれば競馬というゲームは完全クリアと言っても過言ではありません。それほどに強敵です。しかしそれにも関わらず、剣や盾、薬草などの準備をせずにラスボスに殴りかかっている人が多いのです。闇雲に殴りかかっては敗れ、たまに急所に当てて「あれ?倒せるんじゃない?」と勘違いしてしまう。しかしこのラスボスは滅多に倒せません。倒すには運も必要です。しかし装備を整えることは誰だってできます。万全の装備でラスボス退治に臨むべきだと思いませんか?その装備の部分に主眼を置いたのが「超競馬考」だと思ってください。

具体的な馬の選定法は、僕も日々考えている段階です。もしまた次に本を出す機会をいただいたならば、この「超競馬考」を前提とした、具体的な手法に主眼を置いた本になるでしょう。基本姿勢については「超競馬考」で語り尽くしたと思っていますから…。

タメになった、タメにならなかった、どちらの意見も複数いただいています。
これは妥当な反応だと思っています。誰もが全面的に受け入れられるような本を書いたつもりはありませんし、究極のゴールに到達できたとも思っていません。
手に取ってくれた方々が忌憚なきレビューをしていただければ僕は満足です。

2019.7.30. 黒河 將

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